ブロックチェーンはどのように信用を可能にするか?Byteball設立者・Anton Churyumovさんへのインタビュー

原文: https://m.huffpost.com/us/entry/us_5a0384eee4b0204d0c171407?ncid=engmodushpmg00000003

Byteballファウンダー・Anton Churyumov氏へのインタビューがHuffPostに掲載されました。

拙訳ですが日本語でもご紹介したいと思います。

ブロックチェーンはどのように信用を可能にするか?Byteball設立者・Anton Churyumovさんへのインタビュー

(訳者注:Byteballはブロックチェーン技術ではなくDAG技術を採用していますが、インタビュワーはそれらをまとめてブロックチェーン技術と総称しているようです)

インタビュワー『成功した起業家として、また、スマートコントラクトペイメントソリューションの設立者として、初心者に向けてお話しいただければと思います。なぜ最近のスタートアップはこうも活発に分散化ネットワーク技術を使うのでしょうか?何が引き金になっているのでしょう?』

Anton『分散化技術はいくつかの重要な利益をもたらします。

一つ目、それらは堅牢なんです。

それらは、単一障害点(single points of failure)を持たないため、容易には崩れないのです(訳者注:単一障害点とは、その単一箇所が働かないとシステム全体が障害となるような箇所を指す)。

二つ目、とってもアップデートしにくい性質があります。

分散化ってそういうものです。

それはプラットフォームの開発の妨げにもなりますが、同時にプラットフォームを安定させもするのです。

プラットフォームのアプリ開発者や、プラットフォーム上で商売している人にとって、安定性は重要なことです。突然ルールを変更されてアプリをバンされたりするようなプラットフォームでは困るわけです。

インターネットプロトコルだってこの10年変わってないでしょう。その上に築かれたビジネスには1兆円の価値が付いています。

三つ目、信用を形成する分散技術にはサブクラスがあります。

複数のユーザーが互いを信用することなく、DLTdistributed ledger technologyという技術を使って交流することができます。それは、誰にも属さず、誰にもコントロールされず、公益として存在します。まるで、空気のように。それは使う人から独立して機能するため、信用されるのです。』

インタビュワー5年後、ブロックチェーン技術(やDAG技術)はどのように進化していると思われますか?』

Anton『非常に速い速度で成長しているので、ブロックチェーンという名称ではまとめられなくなっているでしょうね。今ですと、ブロックチェーンではなく、ブロックを含む必要のないDLTというものがあります。テクノロジーはもっと手頃でスケーラブル(拡張可能)なものになるでしょう。そしてそれは、深い社会的経済的インパクトを持つでしょう。なぜなら、これまで信用が存在しえなかったところに信用を作ることができますので。』

インタビュワー『ブロックチェーンや仮想通貨は今にも弾けそうな巨大なバブルだと思われますか?それとも、富を築く絶好のチャンスでしょうか?ブロックチェーンに投資することは危険でしょうか?』

Antonもちろん、バブルです。私は投資のアドバイスはできませんが、マーケットプライスは投資家の感情を反映していることを覚えておくべきです。マーケットプライスは実利と同じである必要はありません。』

インタビュワー『あなたはスマートコントラクトを使ってペイメントシステムを塗り替えようとしています。あなたのシステムは販売者・購入者にどのような利益をもたらしますか?』

Anton『私たちは、お互いのことを知らない販売者・購入者の間に信用をもたらします。

彼らは通常の契約と同様に、当事者間の権利と義務を規定した契約を作ることができます

購入者の資金はアドレス上に一時的にロックされます。当事者ではなく、契約文言によって管理されます。販売者が契約内容を満たした場合、販売者はロックされた資金を解除することができます。そうでない場合は、購入者が解除できます。ネットワーク上のコンピューターが契約内容を立証します(訳者注:コンピューターが真偽を判断できない契約は作れないということにもなりますね)。

これで、従来の法体系に依らずに、契約当事者を保護することができます。様々な契約が作られ、生産的な経済活動や社会的な価値創造が可能になっていくと思います。』

インタビュワー『今現在、フォーチュン誌に全米トップ500社というランキングリストがあります。近い将来、ICOトップ500というものができるでしょうか?』

Anton『もちろん。ICOは最近では有名になったからね。分散化されたプラットフォームに基いていいるから簡単にはシャットダウンされないし、資金調達モデルとしては成功しています。

しかし、現在のICOの資金調達モデルが続くとは必ずしも思いません。現在のICO投資家はかなり大きなリスクを抱えています。

プロダクトを開発していなかったり、プロダクトにフィットする市場を見つけていなかったりといったビジネスリスクに加え、不確かで複雑な査定モデルもリスクとして挙げられます。「スキャム(詐欺)には三つのタイプがある。スキャム、完全なスキャム、そしてICOだ」という言い回しがあるくらいです。

これらのトークンの多くは、投資家にとってもっと透明性が高い安全なものに進化すると思っています。』

インタビュワー『ブロックチェーンに興味を持っているけど何から始めればいいかわからないスタートアップに向けて何か一言お願いします。』

Anton『ブロックチェーン産業の状態を見てみてください。現実世界から離れて、それらはフェアだと思います。テクノロジーは有用だと私は信じています。実現させるべきことがたくさんあります。現実世界ともっと強い結びつきを持つべきです。規制圧力もかかっており、また、もっと多くのユーザーにとって実用性を持つようにとの内部圧力もありますので、産業はリアルと結びつく方向に向かうと思っています。』